東電国有化を論ずる前にすることがあるんじゃ?
エダノンは強固に国が関与するって言ってるようです。
でも東電は渋る。
米倉会長は怒る。
経団連の米倉弘昌会長は13日の記者会見で、枝野幸男経済産業相が東京電力を実質国有化する意向を示していることに関して「国有化とはとんでもない。勘違いしている」と痛烈に批判した。本来は政府が負うべき福島第1原発事故の賠償責任を、東電が負うことで経営が悪化し、1兆円規模の公的資金の資本注入に追い込まれたとの持論を踏まえた発言だ。
また、米倉会長は「国有化して、きちんとした経営になった企業を見たことがない」と指摘。公的資本注入を実施するにしても「過半数より3分の1がいいのではないか」と述べ、国の議決権取得は、拒否権発動に限定される3分の1にとどめるべきだとの考えを示した。その上で「東電ができるだけ早く通常の企業に戻るのが一番重要だ」と強調した。
東電株価は今200円前後?株の時価総額は330億弱しかないです。
そこに1兆円注入でっせ。
まぁこの問題についちゃ、どの程度関与するかどうかって話の以前に前提となる指標が何もないのが大問題です。
米倉会長は持論としか言ってませんが、原発事故賠償の責任区分について明確に示されていないことが国有化云々の根拠性が見出せないって話です。
今回の原発事故の責任の所在は何処にあるのか。
東電or国、どっちかが100%の過失がある、と言う事はあり得ないですね。
原子力損害の賠償に関する法律(S33.6.17)
第三条 原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。
東電の賠償責任と国の賠償責任の範囲が明確になっていないことがそもそもの問題です。
天災の範囲と人災の範囲。
確か、政府も人災って認めて無かったっけ?
何処に責任分岐点をおいても東電の債務超過は避けられないんですが、国が好きに会社切り刻むのは許せないって事でしょ。
責任の所在を明確にせずに勝手に会社を整理するのは資本主義の原則に反する訳で、更に賠償が長期にわたるので誰が最後まで責任を以って賠償するのかという問題も残ります。
過失が100%東電にあって、賠償も短期間で済むのなら、一時国有化して明確に企業責任を負わせて整理すべきなんでしょうが。
そう言えない状況下での公的資金注入なのでエダノンの言うように国が関与してくるのを避けたいのは当然ですね。
いずれにしても国がきっちりと責任の所在と範囲を明確にすべきでござる。
国も腹が立つんだが、東電もいい加減なもんである。
東電で一番腹立つのは電気料金値上げでっせ。
企業などの大口契約先で17%引き上げ、個人家庭向けで10%引き上げだと?
今のご時世に値上げ出来るとこなんかありゃしないのに淡々と値上げを宣言するのは非常にふざけておりますね。
値上げの算定根拠が全く不透明で殿様商売の典型です。
エンドユーザーへ原価上昇を転化するのは最終であるべきなのがこの体たらくなので本当に一回潰れて欲しいんだが。