野田大惨事・・・第三次改造内閣
「近いうち」に衆院解散総選挙するはずの第三次改造内閣が発足です。
巷では「幕引き内閣」と言われてるようです。「政府与党の連携を深める」論功賞的組閣人事で党内へ向いた印象です。
日本の四季は美しいですが、約1年で4回変わる野田内閣の人事はお粗末です。
複数年にわたって内閣を維持するのでしたら基本方針が都度発表されるものでしょうが、こうして毎回基本方針が出されるとありがたみが既にないですな。
【野田第三次内閣】基本方針
◎国民目線に立った政治の実現にまい進。先送りのできない課題に対し決断していくことを通じ、政治に対する国民の信頼確保を図る。
◎東日本大震災からの復旧・復興、原発事故との戦い及び日本経済の再生に引き続き全力で取り組む
◎民主党、自由民主党、公明党による3党合意に基づき、残された課題を含め社会保障・税の一体改革の実現に引き続き全力を挙げて取り組む。消費税率引き上げまでに経済好転を確実にするため、機動的な財政出動を含む切れ目ない経済対策に取り組む
◎円高対策など国内産業の空洞化対策を実行するとともに、国際的な信用不安に適切に対処する。エネルギー制約を早期に克服するとともに、日本再生戦略の実現を推進する。
◎エネルギー・環境政策については「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえて、関係自治体や国際社会等と責任ある議論を行い、国民の理解を得つつ、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する
◎「行政の無駄遣い」を根絶するための行政刷新の取組の強化、公務員制度改革、公務員の人件費削減、特別会計・独立行政法人改革、地方出先機関の原則廃止を始めとした地域主権改革等を強力に推進し、改革に関する国民の理解を得る
◎日米同盟を基軸とした外交をさらに深化させるとともに、中国及び韓国を含むアジア諸国や世界各国との多角的な結びつきを高める取り組みを進める。高いレベルでの経済連携、エネルギー資源の確保などの経済外交を推進する
◎わが国の主権、海洋国家・日本の礎である離島を含む領土・領海を守る責務を国際法に則って果たす。国際社会における「法の支配」の強化に引き続き貢献する
と、御題目を述べておりますが詰まる所は以下の三点です。
〈1〉赤字国債発行のための特例公債法案の成立
〈2〉社会保障制度改革国民会議の早期設置
〈3〉衆院選の「1票の格差」是正と定数削減を含む衆院選挙制度改革
これさえ出来ればもういいや、という内閣の顔触れは以下の通り。
▼内閣総理大臣
野田圭彦(55)<留任>
千葉4区・衆院5期
野田グループ
第16回民主党代表選で圧勝した雄。
2011年9月2日、第95代内閣総理大臣に就任。
2012年1月13日、第1次改造内閣発足。消費税増税を閣議決定。
2012年6月4日、第2次改造内閣発足。
2012年10月1日、第3次改造内閣発足。
▼副総理▼行政改革担当
▼社会保障・税一体化改革担当
▼公務員制度改革担当
▼内閣府特命担当大臣・行政刷新担当
岡田克也(59)<留任>
三重3区・衆院7期
ジャスコ岡田の異名を持つ。父親はジャスコ創業者、実兄はイオン代表。
兼任するポスト数はトップクラス。
時間厳守の鬼で根はクソ真面目。
▼総務大臣▼内閣府特命担当大臣・沖縄及び北方対策・地域主権推進担当
▼地域活性化担当
樽床伸二(53) 新任
大阪12区・衆院5期
幹事長代行、国会対策委員長を歴任。
2010年の鳩山由紀夫総理辞任の折、代表選に出馬して菅直人に敗れる。
後に樽床グループを創設。現在、衆院27人、参院3人。
野田代表は総選挙には欠かせないと判断。
▼法務大臣▼拉致問題担当
田中慶秋(74) 新任
神奈川5区・衆院6期
旧民社党グループ「民社協会」の会長。
学生運動家から政治家へ。
死刑については「きちんと調べた上で慎重に対応しなくてはいけない。死刑ありきで考えると、大きな過ちが出る」と特有の具体性の無い内容の答弁を重ねる。
度重なる拉致問題担当の変更で家族会からはブーイング。
▼外務大臣玄葉光一郎(48) <留任>
福島3区・衆院6期
この時期、さすがに外相を変える愚行はしなかった。
というか、成り手が居ないというのが実情かも。
よくやってるのかよくやってないのかよくわからない。
▼財務大臣城島光力(65) 新任
神奈川10区・衆院4期
旧民社系グループ「民社協会」
TPP推進派。
民社系の名の通り、労働者優先、企業は悪。
よど号グループの森順子容疑者の長男が所属する政治団体「市民の党」へ100万献金してみている。
▼文部科学大臣田中真紀子(68) 新任
新潟5区・衆院6期
田中角栄の娘にして珈琲大臣、田中直樹の妻である。
なので当然、熱烈な親中派。
政治家なのか漫談家なのか判別しにくい。
▼厚生労働大臣三井辨雄(69) 新任
北海道2区・衆院4期
樽床グループの代表世話人。
一方で民社協会に所属。
薬剤師にして、かつては小沢一郎の側近。
▼農林水産大臣郡司彰(62) <留任>
茨城・参院3期
横路グループに所属。
特に目立った功績はない。
農水大臣は全国農林漁業団体職員労働組合連合の結成に参加してたから、とも言われる。
▼経済産業大臣▼原子力経済被害担当
▼内閣府特命担当大臣・原子力損害補償支援機構担当
枝野幸男(48) <留任>
埼玉5区・衆院6期
前原グループ、菅グループに所属。
座右の銘は「直ちに健康に影響を及ぼす数値ではない」。
菅内閣での内閣官房長官就任でブレイク。
▼国土交通大臣羽田雄一郎(45) <留任>
長野・参院3期
鳩山グループ
羽田孜の息子。
省エネルックを確立した父と同様に省エネルックを愛用。
▼環境大臣▼原発事故の週総及び再発防止担当
▼内閣府特命担当大臣・原子力防災担当
長浜博行(53) 新任
千葉・参院1期(衆院4期)
野田グループ
細川護煕の議員秘書。
運がいいのか選挙戦は強い。
【防衛大臣】森本敏(71) <留任>
民間
唯一の民間起用の大臣。
つか、初の民間防衛大臣。
▼内閣官房長官藤村修(62) <留任>
大阪7区・衆院6期
野田グループ
島根県主催の竹島の日記念式典に招待されるも拒否。
南京大虐殺については「非戦闘員の殺害、略奪行為などがあったことは否定できない。村山談話以来、政府の姿勢は変わっていない」と述べる。
東日本大震災の追悼式で200億円の義援金を出した台湾の代表者を疎外する。
まぁ中国、韓国が大好きである。
▼復興大臣▼東日本大震災総括担当
平野達男(58) <留任>
岩手・参院2期
玄葉グループ
岩手出身の東大農学部卒。
復興頑張って欲しい。
▼国家公安委員長▼内閣府特命担当大臣・消費者及び食品安全担当
小平忠正(70) 新任
北海道10区・衆院7期
旧民社グループ「民社協会」所属
「民社協会」内では左派・リベラル派。
牧場を経営してた事もありTPP慎重派。
▼内閣府特命担当大臣・金融担当▼内閣府特命担当大臣・「新しい公共」担当
▼内閣府特命担当大臣・消費者対策担当
▼内閣府特命担当大臣・男女共同参画担当
中塚一宏(47) 新任
神奈川12区・衆院3期
小沢グループ、民社協会所属。
京大工学部卒、バンドボーカルでありながらクラシック鑑賞が好き。
花火の打ち上げ師でもある。
金融の「き」の字も経歴にはないのだがなぜ何だろう。
▼国家戦略担当大臣▼海洋政策担当大臣
▼内閣府特命担当大臣・経済財政政策担当
▼内閣府特命担当大臣・科学技術政策担当
▼内閣府特命担当大臣・原子力行政担当
▼内閣府特命担当大臣・宇宙対策担当
前原誠司(50) 新任
京都2区・衆院6期
前原グループ
言うだけ番長
▼郵政民営化担当▼内閣府特命担当大臣・防災担当
下地幹郎(51) 新任
沖縄1区・衆院4期
国民新党
亀井静香、亀井亜紀子を国民新党から追い出す。
「沖縄の恥さらし」と揶揄される土建屋。
▼内閣官房副長官齋藤 勁(67) <留任>
南関東・衆院1期(参院2期)
2000年に在日朝鮮人総連合会の招請による民主党訪朝団で北朝鮮を訪問。
日韓併合の違法性、戦後補償と慰安婦問題、在日韓国人の地方参政権問題についての解決法について韓国国会議員と議論する親韓派。
芝博一(62) 新任三重・参院2期
民主党内では保守派。
永住外国人への地方参政権付与には反対。
慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会のメンバー。
椿大神社椿会館館長を務める。
民主党きってのヤジ将軍として名をはせる。
竹歳誠(62) <留任>国土交通官僚で国土交通事務次官から現職へ。
『仙台空港復旧のため、排水作業を開始するように。全国から排水ポンプ車を仙台に集めるのだ』と指示を出し、地方整備局などの機材や人員を投入して空港復旧作業を急がせた。
▼内閣法制局長官山本庸幸(67) <留任>
京大法学部卒の法律専門家。
でも通産省に入省。
藤村官房長官より「憲法など永い法令解釈の歴史を知る人物」とされる。
但し答弁は苦手。