休眠預金口座の取り扱い。復興財源?
橋下維新の会のマニフェストの骨子が発表されたんだが、詳細な内容がわからんので論評は控えよう。
月末には形にして出すそうなんで楽しみですね。
さて、中小企業を蹂躙する気満々な政府ですが、今回、目を付けたのが休眠預金口座。
皆さんもありませんか?
転勤の時、全国どこでもあるから、と言う理由で郵貯で口座を作ったんだが、それ以前に使ってたのは地銀。
地元に転任した時にまた口座を開くのが面倒なのでそのままにしてあるんだが、10年くらい余裕で出し入れしてないんで没収されちゃうのかしら。
そいやそこの地銀は合併してるからどうなってんだろう・・・。
政府は15日、金融機関で10年以上お金の出し入れがない銀行預金口座(休眠口座)の預金を、東日本大震災の復興支援財源に充てる検討に入った。同日夕に開く政府の「成長ファイナンス推進会議」で議論する。
英国などを参考に第三者機関が設置する基金に休眠口座の預金を移す案などが検討される見通しだ。ただ、銀行などは基金の管理運営や費用負担などをめぐって反対意見が多く、実現には紆余(うよ)曲折が予想される。
「休眠口座」は最後に資金を出し入れした日から10年以上が経過した預金のうち、預金者との連絡が取れないものなどを指す。銀行や信用金庫などを合計すると毎年800億~1000億円が発生しているとみられ、請求のない預金は銀行の収入となっている。
(2012/02/15-12:21)
「休眠預金口座」の取り扱いについては各金融機関で異なるようで、郵貯なら10年で休眠預金口座扱いだそうです。
その休眠預金口座の扱い方も金融機関毎に異なるようですね。
金融庁として「休眠預金口座」の定義がされていないせいだと思うんですが、法律案はあるようです。
金融機関における休眠預金口座の取扱い及び休眠預金の活用に関する法律案(休眠預金法案 平成23 年3 月8 日版)
(目的)
第一条 この法律は、金融機関における休眠預金の取扱いにつき一定の事項を定めることにより、預金者が休眠預金を効率的に照会できる体制を構築して預金者を保護するとともに、休眠預金の公正な活用を促進することにより、金融弱者の救済と機会均等の実現を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
- 中略 -
(特定休眠預金)
第三条 金融機関は、預金者の当該金融機関における預金口座が休眠預金口座になった場合(預金者が第一号の預金取引の継続を希望する回答をした後、引き続き預金者による預入れ、払戻し、振込み又は振込みの受入れがないままさらに回答到達の日から十年を経過した場合を含む)には、当該預金者に対して、内閣府令で定める期間内に、次の各号の事項を記載した通知を、郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)
第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便によりしなければならない(通知発送の日までに預金者による預入れ、払戻し、振込み又は振込みの受入れがあった場合を除く)。
一 預金者が預金取引の継続を希望する場合には内閣府令で定める期間内にその旨を回答すべきこと
二 前号の回答がなかった場合には、通知に係る預金口座を特定休眠預金として取扱い、休眠預金管理機関に情報を提供すること
三 金融機関は、特定休眠預金について、停止又は解約の手続をとる場合があること
四 特定休眠預金には利息を付さないこと
五 預金者は通知に係る預金口座を解約し又は解約しないで当該預金口座に入金された預金を休眠預金管理機関に寄附することができること
2 休眠預金口座につき前項の通知をした場合において、次の各号の事由が生じたときは、当該休眠預金口座を特定休眠預金口座とする。
一 内閣府令で定める期間内に前項第一号の回答がなかったとき
二 前項の通知が金融機関に返送されてきたとき
(金融機関の寄附)
第四条 金融機関は、休眠預金管理機関に対し、前条第二項各号の事由が生じた場合には、内閣府令で定める期間内に、特定休眠預金口座に入金された金銭の残高(以下「特定休眠預金」という。)の合計額に相当する額を寄附しなければならない。
2 前項の寄附は、次の各号の事由が生じた場合には、金融機関からの請求により、請求の日から内閣府令で定める期間が経過する日までの間に、休眠預金管理機関から金融機関に対して返還されるものとする。
一 預金者またはその代理人若しくは承継人(以下「預金者等」という。)から払戻しの請求があった場合
二 特定休眠預金口座に関する取引が停止されている場合において当該特定休眠預金口座の預金者等から取引再開の申出があった場合
三 特定休眠預金口座に新たな預入れ、払戻し、振込み又は振込みの受け入れが発生した場合
四 特定休眠預金口座が解約された場合
1 休眠預金口座とは10年間出し入れしてない口座と定義。
2 更に放置している人に連絡して無反応なら特定休眠預金とする。
3 特定休眠預金を金融機関は金融庁が管轄する一般財団法人に寄附する事。
4 寄附なので金融機関は損金としていいよ。
と言う事らしい。
まぁつまりは、休眠状態の口座預金を合法的に国が召し上げる、という事ですね。
今存在している休眠預金はどうしてるのかっていうと、金融機関で対応は異なるようです。
例えば、りそな銀行では毎年1200円の管理料を徴収して引き落とし出来ない時点で自動解約(銀行が召し上げる)。
この場合は毎年1200円づつ徴収できるって事になるんで実質的に銀行の収入?になるようです。
休眠預金口座数はどのくらいあるのか知りませんが、金融機関としては貴重な収入源なんでしょうね。
これを一般財団法人で一括管理させようという法律を作って、その財団法人がプールしている金を復興に充てようって話らしい。
毎年、休眠預金は500億円発生するそうです。
何故に一般財団法人に管理させるんか、更に寄附された休眠預金の使い道について何ら制限がなされてないんじゃないかなぁ。
各金融機関が好き勝手に「休眠預金口座」を定義して処理している現状が良いとは言わんが、それを国が好き勝手するってのも少し違う気がするなー。